TrackLink 水中測位・位置管理システム
商品について
- 海洋
機器の紛失やダイバーの事故の恐れのある現場環境で、水中測位データは安心・安全に作業や調査を行うために不可欠な情報です。しかし、船上(地上)から水中の状況を把握したり、作業をコントロールすることは容易ではありません。水中の機器やダイバーの位置情報を得るための、もっとも小型でリーズナブルな実用性の高いシステムが、この『TrackLink』(トラックリンク)です。
特 徴
TrackLinkの主な特徴
- ノイズレベルの高い現場環境でも誤認が少ない
- トランスポンダーと船上装置の間でデータの送受信が可能
- 距離/精度と、取付け機器に合わせた機種選択が可能
- 小型、軽量、結線の容易さ
機器構成
GNSSによる位置情報とトランスポンダー(水中の音波情報)を組み合わせ、水中にある対象物の位置をリアルタイムに画面表示させます。無線機を介することでブリッジ側、ブーム操作室双方で同じ画面を共有できます。
TrackLinkの主な機能
- ROV/AUVと目標物、本船の位置を地球座標上で表示
- 水中係留物と本船の位置関係の表示及び係留系のデータ取得
- 曳航体(サイドスキャンソーナ)の地球座標上の位置の記録、表示
これらのことをリアルタイムで行い、水中の測位データをシリアル出力できます。
漁礁沈設時の位置管理
吊枠やワイヤーにトランスポンダーを取り付け、沈設時の位置管理を行います。トランスポンダーを2台取り付けることにより漁礁の向きの管理も行えます。
ROV・AUVの位置管理
ROV・AUVに取り付け、位置管理が可能です。海底ケーブルのルート調査にも利用できます。
USBL方式測位装置を採用
USBL(Ultra Short Base Line)方式測位装置はブロードバンド・アコースティック・スプレッド・スペクトラム信号処理方式を用い小型、軽量、低誤認率(Low False Alarm Rate)を実現した水中方向/距離探知装置です。
基本構成はトランシーバー(表層部)とトランスポンダー(水中部)となっており、トランシーバーの制御をワークステーションで行います。トランシーバーがトランスポンダーに呼びかけ、応答が返ってくると、その音波情報がシリアル経由でワークステーションに入力・演算され、トランシーバーとトランスポンダーの位置関係のモニタリング、ログが行われます。このデータはASCII形式ととなっており、ワークステーションから外部システム(ソフトウェア)への出力も容易です。
位置情報取得用のGNSSを使用した場合、ワークステーションがトランシーバーの位置情報からトランスポンダーの位置を解析し、トランスポンダーの測位データが得られます。方位取得用のGNSSコンパスを使用すると互いの進行方向の把握なども可能です。測位データの精度を向上させるために姿勢センサーも使用可能です。
仕 様
トランシーバー
TrackLinkシリーズは3つのタイプがあり、それぞれに低価格(LC)、中精度(MA)、高精度(HA)のモデルがあります。1台のトランシーバーで、8~16台までトランスポンダーを同時に測位できます。
- ショートレンジモデル: TrackLink 1500シリーズ
- ミッドレンジモデル: TrackLink 5000シリーズ
- ロングレンジモデル: TrackLink 10000シリーズ
トランシーバータイプ | 最大ターゲット数 | 周波数 上段:モデム機能無 下段:モデム機能有 |
ビーム幅 | 通信距離 | 測位精度 | 斜距離精度 | サイズ重量 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
TrackLink1500 | 16台 | 31.0~43.2kHz 26.0~45.0kHz |
120° | 1000m | 3°(低価格モデル) 1°(中精度モデル) 0.25°(高精度モデル) |
0.20m | L24cm Φ12.6cm 3.5kg(空中) 1.2kg(水中) |
TrackLink5000 | 8台 | 14.2~19.8kHz 12.75~21.25kHz |
120° | 5000m | 3°(低価格モデル) 1°(中精度モデル) 0.15°(高精度モデル) |
0.30m | L26cm Φ12.6~16cm 5.2kg(空中) 2.3kg(水中) |
TrackLink10000 | 8台 | 8.4~11.7kHz 7.5~12.5kHz |
90° | 11000m | 3°(低価格モデル) 1°(中精度モデル) 0.25°(高精度モデル) |
0.40m | L25.2cm Φ12.6~27cm 3.0kg(水中) L32.2cm Φ12.6cm 3.6kg(水中) |
トランスポンダー
トランスポンダーはトランシーバーの周波数に対応したものの中から、通信距離に応じて選択します(例: TrackLink1500トランシーバーで1000mの通信を行う場合、TN1510を選択)。
用途に応じて、バッテリ内蔵型と外部供給型があり、リモート型(音源部延長型)にすることもできます。
トランスポンダータイプ | 対応トランシーバー | ビーム幅 | 発信出力 | 通信距離 | 水中重量 | 消費電力 |
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TN1505B | TrackLink1500 | 210°無指向 | 25W | 500m | 0.86kg | 発信時 10W 受信時 1.6W |
TN1510B | 32W | 1500m | 2.0kg | |||
TN5015C | TrackLink5000 | 30° | 200W | 5000m | 16.2kg | 発信時 500W スリープ時 8mW |
TN5010C | 60° | 100W | 4000m | 10.2kg | ||
TN10015 | TrackLink10000 | 60° | 1200W | 11000m | 受信時 1000W スリープ時 8mW |
|
TN10010 | 210°無指向 | 400W | 7000m |
出力フォーマット
ワークステーションは、互換フォーマットを含む4種類のフォーマットで測位データを出力できます。
- TP2互換フォーマット
- LXT互換フォーマット
- LQFフォーマット
- GLLフォーマット
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