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海上ICT

船上のインターネット環境改善の重要性とは?

船上の労働環境と照らし合わせて解説

船上でインターネットを利用している方の中には、「船上だとなかなかインターネットがつながらなくて困ることがある」「電波の入りやすいところと入りにくいところがある」など思われている方もいるのではないでしょうか。そこで本記事では、船上のインターネット環境の現状や船上のインターネット環境改善に必要なことについて詳しく解説します。

記事の後半では、快適なインターネット環境を提供できる船舶用のインターネット通信サービスも紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。

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船上のインターネット環境


 
日本国内だけの港を航行する内航船であれば、海上でもほぼすべての場所でインターネットを利用できますが、それでも場所によっては船内に電波が届きにくいことがあります。以下では、電波の入りやすい場所と入りにくい場所を解説します。
 

電波の入りやすい場所

日本国内の海上で電波の入りやすい場所は以下の通りです。
     
瀬戸内海
瀬戸内海を航海中は、近くに本州や多数の島があるため、電波が入りやすいでしょう。特に、陸に近くなる来島海峡や瀬戸大橋付近は電波がよくなる傾向にあります。
     
陸から8マイル以内
陸から8マイル(約12.87 km)以内であれば、電波が入りやすいです。しかし、内航船は日本の海岸から20マイル以内の「沿海区域」を航海することが多く、8マイル以上離れると電波は悪くなります。
   

電波の入りにくい場所

海上で電波の入りにくい場所は、以下の通りです。
   
空港の周辺
たとえ陸に近い海上でも、その場所の近くに空港があると電波が入りにくくなります。電波が入りにくくなる原因はさまざまですが、飛行機による電波のかく乱やレーダー波などが影響すると考えられています。
   
船室の中
船は硬い金属でできているため、電波が遮断されて部屋の中まで届かないことがあります。また、窓の数も少なく、窓が付いている場所が陸側か海側かなどによっても電波の入り方が異なります。
  
岸壁
岸壁とは、船から安全に人を降ろしたり荷物を積み下ろしたりする施設です。岸壁は街の中心部から離れており、かつ周辺に何もないことが多いため、電波が入りにくい傾向にあります。

船上のインターネット環境設備の現状


     
船上のインターネット環境設備については、「船上の居住・労働環境に関するガイドライン」で以下のように規定されています。
    
1.船員が私的に利用可能なインターネット環境を提供するため、以下2〜4の設備を有する船舶の船級符号に「ELW(IA)」を付記する。
2.船員が船内でスマートフォンやタブレット端末等の通信が利用できるよう無線LAN設備を備えること。
3.携帯電話回線を利用した通信設備を備え、関連する通信サービスを契約する船舶の船級符号に「+M」を加えて付記する。例:ELW(IA+M)
4.衛星通信を利用した通信設備を備え、関連する通信サービスを契約する船舶の船級の符号に「+S」を加えて付記する。例:ELW(IA+S)
5.「4」の通信サービスは、SNSや画像を含むWeb ページを利用することを想定し、陸船方向(下り)の最大可能速度で2Mbps以上の通信速度であること。
    
  
また、平成30年度には国土交通省によって、以下の設備の設置や措置を施した労働環境改善船の制度が設けられました。
    
● 船内LAN・Wi-Fiなどの通信設備や、航海・機関データを取得する航海設備などの労働負担軽減設備
● 居住区の騒音防止措置や暑さ対策などの居住等環境改善措置
● 荷役・船員作業負担軽減設備
    
 
なお、労働環境改善船として建造される船舶に対しては、必須条件と追加条件を組み合わせ、最大0.2%の金利軽減が適用されます。

鉄道・運輸機構 労働環境改善船 [外部リンク]

インターネットが船員に及ぼす効果について


   
内航船員は、以下4つの閉鎖的環境にさらされています。
   

陸上社会との分断による閉鎖的環境

海上に出ると陸上社会と地理的に分断されます。それに加えてインターネットも遮断されてしまうと、陸地に住んでいる家族や友人などと連絡が取れないことに加え、買いものや各種手続きなどもできません。陸上生活者との情報格差(デジタルデバイド)が生じる場合があり、そのまま経済的な貧富の格差へとつながってしまうことも問題視されています。
 

船主の独自ルールによる閉鎖的環境

法律よりも、船主の独自ルールが優先されてしまうケースもあります。法的知識の未熟な船員が、勤務する船員の評価や勤務管理をすることもあり、法律で定められている範囲以上の労働を強いてしまうことも少なくありません。これを解決するには、インターネットを通した情報共有が非常に重要です。船主に船員の生の声が届くため、労働の契約概念の再認識や法に基づいた普遍的な労働体制の構築などにつながります。
 

蓄積されたハウスルールで稼働している閉鎖的環境

船員の仕事はマニュアル化が難しく、それぞれ蓄積されたハウスルールで稼働していることが多くあります。しかし、船舶労働にマニュアルを作成して標準化を実現できれば、船舶業界も活性化します。インターネットを用いて情報共有を行うことで、船種を越えた情報のボーダレス化や、船員の技術・質の向上につながるでしょう。
 

船員の高齢化による若者の孤立化がもたらす閉鎖的環境

内航貨物船船員の年齢構成(2020年10月現在)」によると、40歳以上の船員が全体の7割以上を占めており、60歳以上の船員の割合は全体の27.8%で最多となっています。このように、船員の高齢化によって若者の孤立化が目立っており、これらの対策にはインターネットが不可欠です。インターネットを活用することで、孤独を感じている若者が似たような境遇の仲間を見つけたり、仲間同士で情報交換を行なったりできます。結果的に、課題の解決や船舶内での若者の意識向上、若年船員の確保などにつながるでしょう。

船上のインターネット環境改善に向けて


  
船上のインターネット環境改善には、以下のような対策が必要です。
 
● 通信を困難にしている要因を特定・分析する
● 船舶ごとのニーズや予算などを明確化する
● 海運事業者や船員による積極的な情報収集(通信サービスの新プラン・新技術など)
  
なお、陸上にある通信インフラのサービスエリア内の内航船であれば、海運事業者や船員の対応によって通信環境を改善できる可能性があります。

船舶インターネット通信サービス「NetBreeze4W」


    
「NetBreeze4W」(ネットブリーズ)は、大規模工事なしで快適なインターネット環境を提供できる、船舶向けのインターネット通信機です。タンカーや貨物船などの大型船で作業をする船員に対して、快適に使えるようインターネット環境の構築・改善をサポートします。
 
ポケットルーターなどによるWi-Fi環境の構築では、部屋によって利用できないことがありますが、NetBreeze4W ではどの場所からでも快適なインターネット環境の提供が可能です。これまで300件を超える導入実績があり、JRTT鉄道・運輸機構「労働環境改善船」基準適合機器にも認定されているため、安心してご利用いただけます。
  

シンプルな構成なので大規模な工事は不要

NetBreeze4W の基本構成は、アンテナとアンテナケーブル、ルーターの3つです。シンプルな構成であることに加えて、既存の船内LAN配線やテレビ同軸線を用いて個々の船室へ分配を行うため、大規模工事を必要としません。
  

屋外アンテナの設置により快適なインターネット環境を提供

NetBreeze4W では屋外にアンテナを設置するため、室内にアンテナを設置するときと比べ、電波利得を大きくできます。これにより、通信速度最大75Mbps(実効値)の快適なインターネット環境の提供が可能です。
  

NetBreeze4W :製品詳細を見る

まとめ


   
日本国内だけの港を航行する内航船であれば、基本的にインターネットの使用は可能です。
しかし、船は常に移動しているため、場所によっては電波が入りにくいこともあります。
船上のインターネット環境改善にはぜひ、大規模工事不要で快適なインターネット環境を提供できる「NetBreeze4W」をご検討ください。

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