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国土交通省『ICT建設機械等認定制度』について

制度概要とAKT認定製品の紹介

国土交通省により新たに開始された 『ICT建設機械等認定制度』において、後付けを行う装置メーカー等が供給するICTの装置群として『SmartRoller』と『SmartScraper』の2製品が認定されました。
 
この記事では、改めて制度の概要について触れながら、認定を受けた2製品について紹介していきます。

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ICT建設機械等認定制度の目的と概要


    
まずは、ICT建設機械における認定制度の目的と概要について解説します。
  

認定制度の概要と対象となるICT建設機械等

  
ICT建設機械等の認定制度は、国土交通省による「i-Construction」の推進に基づく政策のひとつで、3Dマシンコントロールや3Dマシンガイダンスなどの機能が搭載されたICT建設機械や装置を認定する制度となっています。具体的には、「建設機械メーカー等が供給するICT建設機械」と、「後付けを行う装置メーカー等が供給するICTの装置群」が認定の対象です。
  
  
<認定制度の対象となるICT建設機械等>

● 建設機械メーカー等が供給するICT建設機械
● 後付けを行う装置メーカー等が供給するICTの装置群
    
     
認定に係る建設機械の種類は以下の6種です。
  
● 一 掘削・法面整形作業用機械
● 二 敷均し作業用機械
● 三 締固め作業用機械
● 四 バックホウ浚渫船
● 五 地盤改良機
● 六 路面切削機
  
ICT建設機械等の種類は上記のいずれかになりますが、認定は建機別ではなく作業内容に紐づくとされています。(例えば、バックホウのブレードによる敷き均しは、一 ではなく 二 に該当)
 
基本的に申請を行うのは、建機メーカーや後付けを行う装置メーカー、建機レンタル会社が想定されています。とはいえ、「建設会社独自でICT装置を開発し、独自で組み付ける」などといったケースも考えられるため、今後はその点も考慮しての制度化される予定となっています。
  
  

目的と前提条件

 
ICT建設機械等における認定制度の目的は、ICT建設機械等の性能や実用方法などを正しく精査し認定した後、公にすることで建設現場の生産性向上に役立つことだとされています。

また、前提として、『ICTの全面的な活用の推進に関する実施方針』に則ったICT促進のための制度であるため、『三次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)』を満たしていることが認定の前提条件となります。
 
参照:国土交通省:三次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)[外部リンク]
  
  

認定されたらどうなるのか

  
申請先である国土交通省から認定を受けた場合は、国土交通省が運営するHP上に事業所名やICT建設機械の名称・型番(型式)、認定番号などが公表されます。なお、申請者の任意で、別途公表できる事項もあるようです。
  
認定を受けたICT建設機械等は、機械本体に認定マークを表示することが認められます。ICT装置においては、ICT建設機械に搭載された装置の主要機械(見やすいところ)に設定マークを貼ることが可能です。
  
認定マークを表示することで、ICT建設機械等であることがわかりやすくなります。また、ICT建設機械の製作者が想定する精度確認方法を、建設現場におけるレベルや寸法などの精度確認にも代用できると考えられています。
   
※ 認定表示は、認定事業者が認定された「ICT建設機械等」に付すことができます。
認定事業者以外の方が認定表示を付すことはできません。

    
  

現時点の認定要件

  

  
ICT建設機械あるいはICT装置に対して、以下の3つの機構(機構A・機構B・機構C)のうち、「機構Aかつ機構B(マシンガイダンス)」あるいは「機構Aかつ機構C(マシンコントロール)」が満たされている場合に認定されます。
3つの機構 表組み
ただし、上記の認定要件では、従前のマシンガイダンスやマシンコントロールの技術を用いたICT建設機械が十分に網羅できていない可能性があるため精査中とのことです。

AKTが提供する認定製品

    
AKTでは、オリジナルハードウェア『HDT320 2周波 RTK-GNSS受信タブレット端末』を活用した『SmartRoller』(クラウド型転圧管理システム)と『SmartScraper』(路面切削厚計測システム)の2製品が、『後付けを行う装置メーカー等が供給するICTの装置群』として認定されました。
 

『SmartRoller』 クラウド型転圧管理システム

認定番号: 2022-67-2-3-5-0

  
SmartRoller(スマートローラー)は、GNSSを用いたICT転圧管理システムです。

国土交通省「TS・GNSSを用いた盛土の締固め管理要領」に対応したシステムであり、GNSSにより走行軌跡が記録され、転圧した回数が色分けで表示されます。これにより人為的なミスによる締固め不足や、オペレータによる品質の差をなくすことができます。

『SmartRoller』 クラウド型転圧管理システム:製品詳細を見る

   

『SmartScraper』 路面切削厚計測システム

認定番号: 2022-68-2-6-15-0



   
SmartScraper(スマートスクレーパー)は、ICTの活用によって路面切削における出来形管理作業の効率化・省力化を図るシステムです。
  
重機に設置したタブレット端末を用いて施工中の軌跡と切削厚を連続記録することで、レベルや巻尺を用いた従来の出来形計測作業を削減でき、施工履歴データを活用することで帳票確認を即時に行うことができます。
  

『SmartScraper』 路面切削厚計測システム:製品詳細を見る

まとめ


     
i-Construction推進の一環として、ICT建設機械等の認定制度が始まりました。認定されることで、国土交通省のHPに事業所名などが公表され、認定マークを表示することで、国土交通省が推奨する『三次元計測技術を用いた出来形管理要領(案)』を満たしているICT建設機械等であることが明確になります。
  
制度に関する最新の情報や不明点などは、以下国交省のホームページよりご確認ください。
 
参照:国土交通省:ICT建設機械等認定制度[外部リンク]  
     

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