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工事現場での車両事故に注意 主な事故原因と対策を解説

車両事故の抑制に効果的なシステムを紹介します

工事現場では、大型車両や特殊車両を使う機会も多く、車両事故の発生を懸念している方も多いかもしれません。車両事故を防ぐには、原因と対策を知ることが大切です。

この記事では、工事現場における事故の発生形態を解説した上で、車両事故が発生する原因と対策を紹介します。併せて、車両事故の抑制にも効果的なシステムも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

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工事現場における事故の発生形態


    
工事現場においては、さまざまな事故が引き起こされるリスクが潜んでいます。
令和3年度の工事現場における事故の発生形態としては、主に以下6つの項目が挙げられます。
  
 
【令和3年の事故発生形態と発生割合】

参照元:国土交通省 令和4年度 工事事故防止「重点的安全対策」
    
  
事故発生割合としては、「第三者の負傷、第三者車輌等に対する損害」が22%と最も高い比率となっています。例えば一般の通行人や車両など、工事現場の作業に直接関係ない「第三者」が、事故に巻き込まれたことを指します。
  
事故が発生すると、工事現場側の責任問題へ発展するというリスクもあります。
各現場において安全な作業を継続できるよう、適切な対策が求められます。

工事現場で車両事故が発生する原因

工事現場では、一体どのようなことが原因で車両事故が発生するのでしょうか。以下では、車両事故が発生する主な原因を3つピックアップしました。

● 交通誘導員の未配置
● 運転者の教育の不徹底
● 悪天候による視界不良

1つ目の原因は「交通誘導員の未配置」によるものです。交通誘導員とは、警備業法第二条第二号に規定された業務のことで、以下のように定義付けられています。
  
  
『人若しくは車両の雑踏する場所又はこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務』
引用元:e-Gov法令検索「警備業法(昭和四十七年法律第百十七号)」
 
  
特に工事現場では大型車両の作業や出入りなどがあるため、車両事故を防ぐには交通誘導員の配置が必要です。

次に「運転者の教育の不徹底」です。工事現場では大型車両を使う機会も多く、必然的に「死角」が発生します。運転者の教育が適切にできていないと、車両事故につながるおそれがあります。運転者の責任意識を育てるためにも、事前にしっかりと教育を行うことが大切です。

また、3つ目は「悪天候による視界不良」です。悪天候時はいくら熟練の運転者であっても、目視で確保できる視界だけでは運転の難度が高まります。また、河川が近い環境などでは、作業員同士の声かけも難しくなる上に、雨音でさらに厳しい現場環境となります。

工事現場の車両事故を防ぐための対策


 
工事現場は作業環境の特殊性ゆえに、しっかりとした事故対策を施すことが重要です。ここからは、工事現場の車両事故を防ぐための具体的な対策の内容を見ていきましょう。
  

作業員を対象にした研修の実施

  
安全に関する研修を実施することで、工事車両による事故発生を予防することが可能です。労働安全衛生法に基づいた教育の例としては、以下3つが挙げられます。
 
● 雇入れ時教育
● 作業内容変更時教育
● 職長等教育
 
例えば、「雇入れ時教育」は、労働者を雇った際に実施が義務づけられている安全衛生教育です。工事現場における危険性を正確に把握し、安全に業務を進める上で重要な教育です。交通安全教育に特化した資料として、公衆災害対策委員会交通対策部会による『建設現場の交通安全教育マニュアル』の活用がおすすめです。
 
これらの安全に関する教育を行う際は、全作業員を対象に実施する必要があります。理由としては、一人でも安全意識が欠けた作業員がいると、重大な事故につながるおそれがあるためです。全作業員がしっかりと安全意識を持ち、工事現場における車両事故を防げるように行動することがポイントといえます。

 

交通誘導員の適切な配置

  
交通誘導員を適切に配置することで、工事現場の事故発生の予防効果が期待できます。交通誘導員には、「交通誘導員A」と「交通誘導員B」があり、それぞれで実施できる業務範囲が異なります。

● 交通誘導員A:交通誘導業務検定1級もしくは2級に合格した警備員
● 交通誘導員B:検定資格を持たずに業務を行う警備員

交通誘導員Aは、高速道路や自動車専用道路、各都道府県公安委員会の認定した路線に関する交通誘導が可能です。

例えば、急なカーブや勾配のある坂道などで片側交互通行を実施する工事現場では、カーブもしくは坂の始まり、途中、終わりの3箇所にそれぞれ一人の交通誘導員Aの配置が必要です。また、認定路線に接した工事現場においては、認定路線でない道路の出入り口を整備する場合も、交通誘導員Aを一人配置しましょう。

工事現場の条件によって交通誘導員A・Bの配置人数や配置場所はケースバイケースであるため、事前にしっかりと現場確認を行った上で、安全な環境を確保できるように取り組むことが重要です。
   
   

誘導方法や合図の事前確認

  
交通誘導の担当者はもちろん、交通誘導員以外の作業者も誘導方法や合図を事前に知っておく必要があります。事前知識として備えておけば、交通誘導員のサインを見逃さず、工事現場における車両事故の抑制効果が見込めるでしょう。以下では、誘導の具体的な方法を3つ挙げます。
    
   
【車両の誘導方法と合図例】

      
誘導を行う際は、常に運転手の目線の動きを事前に確認し、しっかりとアイコンタクトを取りましょう。誘導することに気を取られ、交通誘導員自身が事故に巻き込まれないように注意することが大切です。
  
また、運転者側も以下のような点に気を付ける必要があります。
 
● 誘導なしではバックしない
● 車両の右左折を、誘導員と打ち合わせておく
● 誘導員の動きから目を離さない
 
運転者と交通誘導員がしっかりと連携すれば、車両事故の発生を減らせるでしょう。
 
 

通行人や車両を検知する装置の導入

  
工事現場における車両事故を減らすために、通行人や車両を検知してくれる装置を導入するのも1つの手です。通行人・車両の検知装置を導入するメリットは以下の通りです。
  
● 出入り口付近の通行人や車両を検知・位置予測できる
● 運転者にモニタで注意喚起してくれる
● 荒天時も安全性を確保しやすい
  
上記のように、装置導入によるメリットは豊富にあります。
装置を選ぶ際は、以下のポイントに気を付けることが重要です。
 
● 測定できる範囲
● 注意喚起の見やすさ
● 荒天時の耐性
  
一口に検知装置といっても性能には違いがあるため、より適切な装置を選ぶために、求めるスペックや見るべきポイントを押さえておく必要があります。

AKTの工事車両退場警報システムがおすすめ

  
E2Woarning イラスト
  
通行人や車両の検知装置を導入するのであれば、AKTが提供する工事車両退場警報システム『E2Warning』がおすすめです。『E2Warning』とは、ミリ波レーダーを使って、通行人や移動する車両を検知・測定できるシステムで、国土交通省が運営しているNETIS(新技術情報提供システム)にも登録されています。

ミリ波とは、30GHzから300GHzまでの高い周波数帯のことで、身近なデバイスではスマートフォンの「5G通信」にも利用されています。ミリ波レーダーはその周波数の高さから、多くの情報を短時間かつ高精度で伝達できる点が特徴です。

『E2Warning』では、そのような特徴を持つミリ波レーダーを採用しているため、測定範囲を調整可能で環境耐性にも優れているという特徴を持っています。

『E2Warning』を導入する具体的なメリットを見てみましょう。

● 移動する車両や通行人の検知・位置を予測してくれる
● レーダーの取り付け位置を変えて、測定範囲を調整できる
● 退場時予測を、大型モニタで運転者にリアルタイムに通知
● 雨や霧の荒天時においても安全に計測可能

特に、退場時予測を大型モニタに表示してくれる点や、荒天時の計測も可能な点は『E2Warning』ならではのメリットといえるでしょう。

『E2Warning』 工事車両退場警報システム:製品詳細を見る

まとめ


     
工事現場における事故は、第三者の通行人や車両を巻き込んだ事故が最も多い発生割合となっています。車両事故を防ぐには、安全に関する研修の実施や、交通誘導員の適切な配置などが大切なポイントといえます。

安全な現場環境を構築するために、通行人や車両を検知してくれるシステムを導入するという方法も有効です。

ミリ波レーダーを使った工事車両退場警報システム『E2Warning』なら、移動する車両や通行人の検知・位置を予測できる上に大型モニタでの注意喚起も行えます。さらに、雨や霧などの荒天時でも、安全に測定できるのは大きなメリットです。

通行人や車両の検知システムを導入したいという方は、ぜひ『E2Warning』の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
   

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